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増田 俊郎 "CROSS BREED"

Cross_breed それにしても,あきらめかけていたような過去作品の CD再発が続いて,とてもウレシイ今日このごろです。
 ちょっと前に書いた Patrick Simmons "ARCADE" もそうですが,今日のお題である増田俊郎 "CROSS BREED" も個人的には半ばあきらめていたと言っていいくらいの,待ちに待った再発だったりします。 いや〜,これがまた聴ける日が来ようとは……。 (しかもボーナス・トラック付きだったりするし。)
 
 この "CROSS BREED" は増田俊郎の 2nd アルバムで,1st の "GOOD-BYE" も同時に再発されてます。 この 1st のほうは先々月だったかの Guitar Magazine誌の新譜レビュー欄にも採り上げられていて(実は,それを読んで再発を知った),そこでは確か「ジャパニーズ・スワンプ・ロックの傑作」と評されていたと記憶してます。 確かに,特にアップテンポの曲におけるギターやピアノの演奏ぶりは,その手が好きな人なら思わず顔がほころんでしまうゴキゲンな(←死語か? でも,この作品の場合はこの言い方が正しい!)もので,一聴の価値ありです。
 
 でも,僕が思い入れがあるのは,そっちではなく,この 2nd のほうだったりします。
 
 この 2nd "CROSS BREED" では,「17の頃…」のような狭義の R&R の流儀にのっとった曲もありますが,前作のようなスワンプ・ロック色は影を潜め,アルバム全体からは,むしろ,関西のソウル・ミュージックに近い雰囲気(というか,空気感)が感じられます。 増田俊郎ご本人は横浜の出身らしいので,なかなか不思議な感じもありますが,この関西ソウルとの親和性の高さゆえか,彼自身,後に活動の拠点を関西に移したようです。 ……と,それはともかくとしても,関西ソウル的な要素を加味した国産AOR の傑作と思います。
 なにしろ,"TWILIGHT", "TAKE ME TO THE NIGHTS", "NO MORE LONELY NIGHT" などなど,いい曲のオンパレードです。 ニヒルかつほろ苦い歌詞も(正直,今の耳にはクサく聴こえる場面もないではないけれど)全体のサウンド・イメージにマッチしてます。
 
 僕がこのアルバム(レコード)を全部通して聴いたのはかなり後になってからなんですが,実は,発売当時に増田俊郎がゲスト出演した FM番組をたまたま聴いていて,そのときに中の何曲かが流れた記憶があります。 その番組では,司会の高橋基子さんがしきりに「いい声だ」と褒めていたのが印象的でしたが(と書くと,番組名が分かる人がたくさんいそうだな),確かにそのとおり,なにしろ色気のある素晴しい歌声です。 ……いや〜,出来ることなら,こんないい声に生まれてみたかったもんだ……。
 
 
 ということで,再発の2作品,どうせ,入手可能な期間はそう長くないでしょう。 どちらも埋もれさせておくには惜しい作品なので,聴いたことがない方も,このチャンスにぜひ1度お試しください。

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