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わははは(^o^),こういうネタ,けっこう好きかも。
ということで,2010年のベスト,後半です。
なんと,またしても思いっきり間が空いて,おとその時期を逃したばかりか,未曾有の大災害まで起こってしまいました。 メールをくれたみなさま,話題にしてくれた大学時代の友人・先輩のみなさま,ありがとうございました。
何事もなく……というのはさすがに言いすぎですが,少なくとも,このサイトはいつもどおり淡々と(のろのろと)文字数を増やしていこうと思います。 で,恒例(?)の去年のベストです。 テキトーに書き散らかしていた下書きが残っていてホントによかった。 まずは前半,音楽関係です。 もう秋ですが,例によって,おとそ気分で読んでください。
[CD部門]
◎ Karel Boehlee Trio "BEST MASTER QUARITIES"
2009年の Louis Van Dijk Trio
に続いて,ヨーロピアンなピアノトリオです。 とにかく聴いてウットリ,エレガントなひとときを過ごしたい人には最高!じゃないでしょうか。 アメリカ系のジャズピアノによくあるスイング感が立ったものとは違って,抑制の効いたリズムを伴いつつ,ひたすら美しい演奏が続きます。
去年はなぜか,ときに4ビートのスイング感さえも邪魔くさく感じられたりして,癒しのひとときを求めてこれを度々聴いてました。 ……こういう紹介の仕方をすると,ピアノばっかりというように取られるかも知れませんが,これがさにあらず。 ベースの演奏にもかなりの比重がおかれていて,これもなかなかです。
○ Fourplay "Let's Touch The Sky"
ギターが Larry Carlton から Chuck Loeb に替わり,ジャズ的なスリルを増した快作。
新加入の Chuck Loeb ももちろん素晴らしいですが,加えて Bob James。 Chuck Loeb の加入に影響されてか,少なくとも僕にとっては,イメージの中にある本来の Bob James の演奏に近づいたような気がします。 大歓迎です。
曲にも演奏にもややハードな場面が増えたので,イージーリスニング的というか smooth jazz的な聴きやすさは,そのぶん後退しています。 ということは,もしかしたら一般的な人気も後退するのかも知れないけれど,個人的には,このように随所にピリッとしたところがあるほうが好きだったりします。 次もこの路線で突き進んでほしいですね。
[ライヴ部門]
◎ Paris Match at Billboard Live Tokyo
Paris Matchデビュー10周年ということで,豪華ミュージシャンを引き連れてのライヴ。 さすがに見応えありました。 特に,松原正樹さんのプレイには(妙な言い方かもしれませんが)改めて惚れ直した…って感じです。 Paris Matchは,続くライヴも見たんですが,率直に言って,やはりベテランミュージシャンたちが作る音は一味もふた味も違いました。 ……そうそう,新譜もよかったですね。
○ 畠山美由紀 at キリスト品川教会 GLORIA CHAPEL
僕には珍しく日本人が続きます。 去年のマイブームの勢いで聴きに行ったんですが,とにかくレパートリーの幅が広くて,何の曲をやりだすのかまるで見当がつかない。 しかも,何を歌ってもウマイ!というわけで,ホントにスゴイ人でした。
○ Annekei at Blues Alley Japan
ライヴアルバムも出たので,そちらを聴いても(ある程度は)わかると思うんですが,この人,ライヴで聴いてもマジでウマイです。 こういう軽めのポップス系の歌い手って,なぜか,生の演奏に接するとちょっとガッカリみたいなパターンが多いようなイメージがあったんですが,そういう先入観をいい意味で裏切ってくれます。
加えて,Dimension人脈(?)による演奏も見事でした。 2009年に観に行ったときは,drにもうちょっとだけ繊細感があれば……などと思ったんですが,今回はそういう点も払拭された感じで(ステージ上のやり取りから察するに,リハに使った時間はむしろ今回のほうが少なかったっぽいんですが,そこはさすがに則竹さんってことでしょうか),歌も演奏も素晴らしい!と言えるものでした。 ただ,人気出てきたということかもしれませんが,ついに入れ替え制になってしまったのは,ちょっと残念。
ということで,今回はかなりマニアックな話題です。
ちょっと前の話ですが,Steely Dan
の代表作と一般に言われている(個人的には "THE ROYAL SCAM
" 以降の3作はどれも甲乙つけがたいんですが) "AJA" が日本側の特別企画で SACD化
されました。 で,何の迷いか勢いか,Incognitoの新譜
と一緒にポチッとな してしまったのでした。
おそらく,このSACDに関しては気になっている人も多いでしょう。 気になりつつも,あまりの値段設定に(¥4,500はいくらなんでも……。 よほどのファンか,僕のように一時の気の迷いでもないかぎり,なかなか購入には踏み切れないと思います)様子見している人も多いでしょう。 そこで,にわかに人柱と化した僕がレポートしようと思います。
まず,今回のSACD化のポイントの1つは,日本側のアナログマスターを使用して日本側でリマスターしたということで,
ということで,ほぼ1年遅れで登場した2009年のベスト,後半です。
○魔女とキリスト教(上山 安敏,講談社学術文庫)
魔女裁判については,怖いもの見たさ的な関心がありつつも,断片的な記事を目にするばかりで,まとまった形の本に接することがありませんでした。 その意味では,ようやくちゃんと読んだ本……という感じではあります。 高校で世界史をやらずに済んでしまった世代であることも手伝って予備知識が圧倒的に乏しいため,理解できない内容や言葉が多々あったんですが,その点を差し引いても面白い内容でした。
○ほんとうの「食の安全」を考える−ゼロリスクという幻想(畝山 智香子,DOJIN選書)
「魔女とキリスト教」はかなり前の出版ですが,去年出た本に限れば,やはりこれでしょう。 去年はこのBLOGでも畝山さんの文章をたくさん紹介していたように思いますが,本も……ということになりますね。
大学の授業の副読本的なイメージの本で,頭文字を使った略語がバンバン出てきたりします。 そのため,はじめは(僕も含め)初学者にはちょっととっつきにくい印象になってしまい,一般向けの本として見ると損をする結果になっているかな?と思わないでもないです。しかし,内容的にはとても面白いです。 例えば,なんとなく漠然としたイメージで,農薬=危険,無農薬=安全,有機農業=なんかすごく良いもの……みたいに思っている人には,ぜひ読んで欲しい1冊です。 そういった単純な(しかし決して正しいとはいえない)意識に根本的な問いを投げかけてくれます。 しかも分かりやすい例とともに。 こういうのこそ,もっと広く読まれて欲しいんですが。 ……せめて,僕がここで採り上げたことによって「ケッ,アイツの薦める本なんて,どうせ鬱陶しいものだぜ」というような先入観を持たれないことを願います。
[映画部門]
○チェンジリング
いわずもがなのヒット作ですね。 基になっているゴードン・ノースコット事件(Wineville Chicken Coop Murders)がとにかく後味悪いものだったりするわけですが,映画のほうは,後味が悪くならないように気を配った展開になっていました。 若干脚色もあり,実話よりも多少シンプルな構成にしてあったようでもあります。 とはいえ,ジワジワと追い詰められるかのような不気味な緊迫感は,ホントに素晴らしいものでした。 奇抜な映像でびっくりさせるタイプの作品ではないことも良かったし,その分ビデオで観ても楽しめるように思えるので,まだ見てないかたにはオススメです。
映画を観たかたには,もとの事件について Wikipedia に記事があるので,紹介しときます(なお,英語版の記事は日本語版とは微妙に異なる記述が見られます。 映画が好評だったこともあってか,その後いろいろアップデートされてるようで,日本語版の記事は以前見たときの英語版記事の内容に近いです。 現在の英語版記事のほうが内容充実かつ冷静な記述ぶりで,より客観的な事実に近づきたい向きにはこちらのほうがオススメと思います)。 ただし,映画未見のかたは Wikipedia を参照するとネタばれするので,その前にまず映画を観ることをオススメします。
○ザ・ムーン
僕がこれを挙げないでどうする!?と思ったので挙げときます。 アポロ11号月面着陸40周年ということで,去年はアポロがらみのイベントなどいろいろありましたね。 同様の映画では,BBC系の「宇宙へ。
」もありましたが,「ザ・ムーン」のほうが数段よかったと思います。 「宇宙へ。」のほうはアメリカの宇宙計画全体をざっくり俯瞰するような構成になっていたせいか,ちょっと食い足りない印象でした。 「ザ・ムーン」はアポロ計画周辺に限定していたというのもありますが,それよりもなによりも,やはりクルーたちの証言の素晴らしさを中心に据えたことが勝因のように思います。 40年前のものにしては映像も凄くて,「へ〜〜,こんな映像があったんだ!」みたいに思うシーンも多々ありました。
○アンヴィル!
2009年の音楽映画としては,"THIS IS IT" よりも断然これでしょう! 2008年の「ヤング@ハート
」に続いて,音楽を扱ったドキュメンタリー映画に見事にヤラれました。 メタル好きでなくても必見です(現に,僕は特にメタル好きではないし)。 アンヴィルのメンバーたちの証言はもちろんのこと,それを取り巻く家族たちの意見も,(賛成のものでも反対のものでも)うなずけないものはないという感じで,見事に最後まで持っていかれちゃいました。 映画で観る“男の生きざま”という意味では「レスラー
」も良かったけど,個人的には,「レスラー」は痛みが強く感じられすぎて観ていてツラすぎました。 なので,僕としては「アンヴィル!」のほうを挙げときたいと思います。
え〜,みなさま,あけましておめでとうございました。
新年にしては途中にミョーに蒸し暑い日が続きましたが,気にせず,初春気分で再開です。(^^;;;;;
今年のライヴは4回。 既に全て終了しました…新年なのに(しつこい)。 で,どうやらちょっと落ち着いてきたので,セッションなどで人が足りないかた,へたくそでもよければ(←ココ重要)声をかけてやってください。
さて,この間に,はやぶさが奇跡的に帰ってきて,いきなり大フィーバー(死語)ということもあったわけですが,ひとまず,去年の年末に書きかけたまま放置されていた「2009年のベスト」を,なかば書きかけのまま,お送りします(さすがに本人も忘れている部分が多いんですが,書きかけ原稿があったのでお送りできる,というわけです)。 ……くれぐれも,おとそ気分でお読みください。(^^;
例によって2回に分けます。 今回は音楽関係です。
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